教室の紹介

臨床⼩児科学講座に関して

スタッフ紹介

宮原 宏幸講師⼩児科専⾨医・指導医、腎臓専⾨医
栗田 佳彦講師小児科専門医、小児循環器学会専門医、JCIC学会幹事
  • 2023年4月 開設

臨床⼩児科学講座の設置⽬的と活動⽬標

① 岡⼭県⽟野市の⼩児医療の充実

 岡⼭県の県南東部保健医療圏(⼈⼝約92万⼈)に於いて、全体としては全国平均よりも⼩児科勤務医は充⾜していますが、総合病院は岡⼭市に集中しており、⽟野市(⼈⼝約5.7万⼈)では総合的な⼩児科診療の体制が脆弱な状態にあります。このため、⽟野市在住の⼩児が必要な医療を受けるために岡⼭市や倉敷市(県南⻄部保健医療圏)に通う必要性が⽣じることがあります。

 ⼩児科医師不⾜の解消が困難視される中で、このような状況を打開して将来に亘り持続可能な⼩児医療体制を構築するため、「⼩児の総合医療拠点病院」を設置し、早期に効果的・効率的な医師の供給システム構築について実践的な活動を⾏うことが必要とされております。本講座は、この役割を担うべく、2023年4⽉に⽟野市からの要請・寄付を受け開設されました。

② ⼩児の総合医療拠点病院の設置

 ⽟野市では、⼩児の診療を⾏うことができる医療機関が少ない現状があります。また、⽟野医療センターは当講座開設前より⼩児医療を担っておりますが、⼩児科勤務医は3名(常勤医は1名)と、総合拠点病院としては⼗分とは⾔い難い状況でした。

 この度、当講座から⽟野医療センターに医師派遣を⾏うこととなり、⼩児の⼀般診療や健診、予防接種など総合的な⼩児医療の提供を⼿厚く⾏うことが可能となります。また、サブスペシャリティーの⾯でも幅広い疾患領域の診療が可能となることが期待できます。

③ 教育・普及・啓発活動

 臨床⼩児科学講座では、将来に亘る⽟野市における⼩児医療の持続ということも念頭に活動を⾏います。

 具体的には、⼩児診療の実地指導を通して現場スタッフの教育や育成を図ります。また、乳児健診や予防接種、感染対策指導や緊急受診が必要な状態の啓発などを⼦育て世代に対して⾏っていくことで、適正受診が可能となるよう尽⼒致します。