小児科専攻医研修Q＆A

大学病院などの基幹施設を中心とする研修システムに移行しました。少なくとも2か所以上の病院で研修する必要があります。自分の将来設計と合わせながら研修病院を選びましょう。また、新制度では論文の発表も必要になります。しっかりした指導体制のある施設で学ぶのがベストと思われます。

正式な専門医のエントリーは11月頃になります。事前にローテーションについては何回か面談をして希望を聞きながら決めていきます。最終的には翌年の春までには3年間の研修プログラムを決めていくことになります。

小児科専門医試験を受験するには3年間小児科学会に所属する必要があります。その為、少なくとも卒後3年目の5月までには学会に入会する必要があります。入会していなければ、専門医試験を受けることが出来ません。小児科についての色々な情報も手に入る事から、早くから入会することをお勧めします。

下記の様に個々の希望に合わせた研修計画を立てることが出来ます。

わからないことも多く不安だと思いますが、不安があれば自ら勉強する機会にもなります。また、各病院には各質問に答えてくれる先輩医師がそろっていますので安心してください。

定期的に研修状況が双方向性に評価されます。研修担当の先輩医師に気軽に相談しましょう。小児科の医師は皆さん優しく相談しやすいです。また、研修管理委員会が半年に1回研修内容のチェックしており、研修する方にとってよりよい研修になるように研修内容をbrush upしていきます。

大学病院と多くの連携病院が協力してプログラムを作っています。詳しい研修内容やプログラムの詳細はこちらから、研修先24施設はこちらのページからご確認ください。大学病院と市中病院の両方でしっかり学べるようにプログラムを組んでいる為、commonな疾患から大学病院でしか見ることが出来ない疾患まで、小児科という広く深い診療分野をまんべんなく楽しく学ぶことができます。

大学病院と多くの総合病院が連携しているので、小児科のどのサブスペシャリティ領域でも、深く研修できます。

大学病院で研修していても、少なくとも週に1回は市中病院で外勤として働く機会があります。そこで経験するcommon diseaseの診療についても、大学病院の先輩医師が丁寧に指導してくれます。

事前に希望するサブスペシャリティを相談して頂けたら、それに合わせた研修プログラムを組むことも可能です。ぜひ、早めに相談してください。

下に地域枠の専攻医研修コースの例をお示しします。地域研修をしつつ週１回の基幹施設や連携施設での研修をする場合、研修先によっては1年間で1年分の研修になる研修先（②、③）と、2年間で1年分になる研修先（④、⑤）があります。地域枠の研修の行き先によって、適宜ご本人の希望も交えながら研修先は相談していくことになります。

*：小児科専門医在籍　　■：小児科専門医研修

地①：1年間の休止期間を含めて3年間専門研修を行う
地②③：小児科専門医が在籍する施設で地域研修を行いつつ、基幹施設（または連携施設）で週1回研修を1年間行うとともに、2年間専門研修を行う
地④⑤：小児科専門医が在籍しない施設で地域研修を行いつつ、基幹施設（または連携施設）で週1回研修を2年間行うとともに、2年間専門研修を行う

下に自治医科大学卒先生方向けの専攻医研修コースの例をお示しします。小児科専門医研修を、3年間の基幹施設と連携施設で行う場合（下図①）と、２年間の基幹施設と連携施設での研修に加え地域勤務しつつ週１回機関施設に勤務することで小児科専門医研修とする場合（②、③）があります。適宜ご本人の希望も交えながら研修先は相談していくことになります。

■：小児科専門医研修　　■：2年目は義務年限に参入しない

自①：2年間専門研修を行い、3年間の休止期間を経て、1年間専門研修を行う
自②：地域勤務中に基幹施設（または連携施設）で、週1回研修を1年間行うとともに、2年間の専門研修を行う

研修を開始する際には入局して頂く必要がありますが、研修終了後に入局を継続するかどうかを判断して頂くことが可能です。

専攻医の希望や将来設計に応じて、自分が希望するプログラムを選択していただきます。そのうえで、プログラムに応じた複数の候補の病院の中から選ぶことができます。他の専攻医の希望との兼ね合いもありますので、出来るだけ早期にご相談頂ければスムーズに進みます。主な関連病院はこちらのページでご確認ください。

研修担当の先輩医師や上司が親身に相談にのってくれます。希望に合った病院を見つけていきましょう。また、各関連病院の研修プログラムの詳細がこちらから確認できますので、研修病院先を決める参考にしてください。

初期研修先で後期研修の1年目を開始したいというご希望はしばしばあります。他の専攻医の希望との調整もありますが、早めにご相談いただいた上で個別に対応しています。

原則的に、最初に決めたプログラムにのっとって、研修を行っていただきます。ただ、体調やご家庭の都合など個人的な事情が発生した場合は可能な限り調整します。このような対応を迅速に行うために、専攻医の方には研修中の3年間、岡山大学病院小児科に入局していただいています。

可能です。ご病気、妊娠や出産、介護などで一時的に研修を休止する必要が発生する方もいます。ご本人と相談の上、希望する休止期間を届け出ていただき、研修管理委員会で認められれば休止は可能です。この間も定期的に連絡をとりながらサポートさせていただきます。その後も安心して復帰していただくようにしています。

小児科でも他の診療科と同等の収入を得られます。しかし、それぞれの状況で収入面に不安のある方もいるかと思います。その際は個別に対応させていただきますので、どうか安心してください。

可能です。岡山大学病院小児科では、毎年、多くの医師が小児科専門医試験を受験し合格しています。専門医試験に必要な症例報告作成や論文の指導に加え、筆記試験や面接についても丁寧なアドバイスを受けることができます。

論文の指導に関しては研修管理委員会が半年に1回、論文の進み具合についての確認を行います。進捗状況が悪い場合は、別途相談に乗ってサポートを行っていきますので安心してください。

小児科診療では多くの領域への対応が必要ですが、当プログラムでは、感染・免疫・アレルギー・循環器・血液・腫瘍・内分泌・腎臓・心身症・新生児・救急など様々な分野をカバーできる指導医がそろっています。また、岡山大学病院独自の「小児医療センターマネージメントセンター」にも同時に登録できます。その際は小児外科、小児神経科、小児麻酔科、小児放射線科、小児歯科などの領域でも研修できます。

研修後、各専門分野のより専門的な研修をして専門医を目指す、大学院に入って研究を行う、中四国の病院で一般小児科として勤務するなど様々なプランがあります。ぜひ、研修中に研修後の進路についてもご相談ください。こちらのページもご参照ください。

実臨床において、実現可能かどうかも含めて実際に選んだサブスペシャリティーの指導医に相談になります。もしも複数のサブスペシャリティーを取りたいご希望があるようであれば、早めに相談しておいてください。

いつまでに決めなくてはいけないという期限はありません。ぜひ、いつでもご相談ください。もし、気になるサブスペシャリティーがある場合は、そのサブスペシャリティーが学べるような関連病院での勤務を調整する事も可能です。

当院小児科の約半数は他大学出身です。新しい生活環境や病院システム（電子カルテの方式が違っていたりします）に多少の不自由があるかと思いますが、それ以外に出身大学による差はありません。

大学院に入るのに決まった時期はありませんが、多くは研修が終了しサブスペシャリティーが決まった際に入ることが多いです。サブスペシャリティーの上司と相談して大学院への入学の時期は決めましょう。