スタッフ紹介
宇田 和宏 | 准教授 |
平井 健太 | 准教授 |
- 2025年4月 開設
小児地域医療学講座の設置目的と活動目標
① 瀬戸内市における小児救急医療体制の整備
瀬戸内市は岡山県の南東部に位置し、2004年に邑久町、牛窓町、長船町の3町が合併して発足されました。瀬戸内市の人口は約3.6万人であり、そのうち15歳未満の年少人口は11.3%(2023年)です。これは全国平均の11.6%とほぼ同等であり、小児医療のニーズは十分にある地域ですが、これまで小児医療の体制は脆弱な状態でした。
瀬戸内市民病院は、瀬戸内市における医療保健福祉の中核施設ですが、小児科は非常勤医師3名で、平日のみの診療体制でした。特に日曜は内科の当番医による診療しかなく、小児科医による診療を受けるには岡山市中心部などの医療機関への受診を要し、長距離移動の負担が生じていました。
本講座は、瀬戸内市における小児救急医療体制の整備のために、2025年4月に瀬戸内市からの要請・寄付を受け開設されました。当講座から瀬戸内市民病院に医師派遣をして、毎週日曜に小児救急診療を行うことで、瀬戸内市における小児医療の充実を図ります。
② 小児疾患に対する教育・啓発活動
瀬戸内市民病院は、これまで地域住民における内科救急を担ってきましたが、本講座による実地指導を通して、小児救急も十分に対応できるように現場スタッフへの教育や育成を行います。また診療現場における実地活動に加えて、市民公開講座を実施することで、瀬戸内市の養育者における家庭での看護力向上や、小児救急医療に対する適正受診への理解を推進します。